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講座レポート 2024/9/9 No.2024-10 意外と知らない鶏卵の不思議


講座日  令和6年9月9日 13:30~15:30                              

講師   日比香子 ( 目白大学 社会学部 社会情報学科准教授 )


最もポピュラーな食品の一つである卵についての講座である。

日本の卵が香港、台湾、シンガポールへ輸出が伸びている。香港では日本産生卵の人気が急上昇し、飲食店のメニューには「TKG(卵かけご飯)」も登場した。最近の卵価格は高騰しているが、これは鳥インフルエンザが全国的に猛威を振るい、最近の殺処分数は過去最悪の計1771万羽。卵不足が顕在化し、価格高騰に拍車を掛けている。政府が卵不足の対策をしないが理由は牛。バター不足で牧場の大規模化を政府が推進したところ、新型コロナ等で消費が激減し、大量に生乳が余ってしまった為。

白身と黄身の違いについて。卵の栄養とそのパワー。(ミネラル、ビタミン、タンパク質、脂質、エネルギーが含まれ、体内でのタンパク質利用効率が非常に高い)白い卵と赤い卵の違い、卵殻膜は美肌効果の高いヒアルロン酸やコラーゲンを含む。卵の「黄身の色」の違い。カラザは栄養豊富、食べられる。消費期限と賞味期限の違い。温泉卵の謎。食中毒による死亡例。陽性菌と陰性菌などの説明。生卵を割ってから保管するのは菌が繁殖するのでNG。割ったらすぐ調理が必要。

また卵の鮮度による違いを実演した。①購入直後、②2週間後、③4週間後の卵を10%の食塩水に入れると①は沈み、②は水中、③は浮かんだ。またこれらをゆで卵にして割ると①は卵黄が中央。③は卵黄が偏って卵殻についた状態。②は中間だった。これらの生卵を割ると①は卵黄が盛り上がって、かつ卵白の濃厚部と水様部分がはっきりわかる。③は黄身が薄く卵白の濃厚部と水様部分がわかりにくい。②は中間だった。

以上身近な食品なのに知らない事が沢山あり、有益な講座でした。

 


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