講座日 令和6年9月2日 13:30~15:30
講師 渡辺雅昭 ( 朝日新聞論説委員 )
渡辺講師は1983年朝日新聞社入社。社会部、論説委員室、世論調査部に就任し、現在は論説委員として、社説、天声人語、素粒子に携わる。
前半は世論調査についての解説があり、如何に国民の声の縮図となるかが重要事項である。調査方法は時代に応じて変遷して①面接、②固定電話、③郵送、④携帯談話、⑤インターネットになる。2024年8月の調査では固定電話+携帯電話での調査で意外と回答率が高く固定電話=44%、携帯電話=39%だった。これは2日間で5回ほど電話し、朝日新聞からの調査と理解し、信用してもらった為。また内閣支持率が読売、日経に比べ朝日は低い傾向があるが、朝日は質問が1回のみに対し、読売、日経はアンケート終了時に再度内閣支持を聞く2回式なので支持率が高めに出るとの事だった。この他選挙での出口調査は縮図となるよう、投票所の選定、何名おきに聞くか、数名が一緒に出てきたときに聞く人の配置等細かくきめている由。受講者から多くの質問がでて関心の高さが伺えた。後半は「司法制度改革と政治」についての講座であり、特に裁判員制度についての解説で、1990年代後半に始まった改革で①裁判を利用しやすく、②法律家の増員、③国民の司法参加が提唱され、2010年に裁判員制度が開始された。朝日新聞では裁判員制度がかくも早く開始されたことは想定外だったとの事だが、これにより性犯罪の厳罰化が進んだ。弁護士の高い報酬にくらべ低給与の「官」人気の低迷が人材難となっている等、面白く興味深い講座であった。
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