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講座レポート 2024/6/10 No.2024-6 楽しく学ぶ歌舞伎教室


講座日  令和6年6月10日 13:30~15:30                              

講師   立花志十郎 (NPO法人伝統文化みらい塾代表)


立花講師は国立劇場第15期歌舞伎俳優養成所出身。日本舞踊宗家立花流師範。古典芸能の普及と発展に寄与すべく、全国の学校や公共機関などで歌舞伎鑑賞教室やワークショップを実施するほか、誰でも楽しく学べる歌舞伎教室を開催している。今回の講座では江戸時代から始まった歌舞伎の歴史即ち出雲の阿国(かぶき踊り)→ 女歌舞伎→若衆歌舞伎→野郎歌舞伎の変遷。歌舞伎の特徴として扮装において善人は善人らしく、悪人は悪人らしくする衣装や隈取りであり、時代設定においては「世話物」=江戸時代が舞台で庶民の写実的な生活や物語。「時代物」=江戸時代より古い時代で武家や公家の誇張した表現が多い。特筆すべきは流行や他の芸能など面白いものを何でも取り入れる事であり、スーパー歌舞伎(ワンピースなど)、超歌舞伎、実際に起きた事件や史実を脚色した作品などであり、能、狂言は昔と演目が変わっていないが歌舞伎は大きく変わってきている。よって歌舞伎のジャンルは多様化しており、歌舞伎を鑑賞する場合は事前にジャンル、各家、また楽しみ方を認識して出かけることが重要との説明であった。講座後半は実際に立花講師の指導によるセリフ読みを行う。世話物の「弁天娘女男白波」、時代物の「菅原伝授手習鑑」の有名部分のセリフを発声する。最後に豪快さを表わす「筋隈」の隈取りの化粧実演をきのえね会のボランティアに行った。古典芸能としての歌舞伎が身近になった講座であった。


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コメント: 1
  • #1

    Dancing Queen (火曜日, 11 6月 2024 23:33)

    セリフ読みは、講師の声色を聞くのも、発声してみるのも楽しかったです。衣裳やかつらの説明は興味深いものでした。次回からはかつらにも、もっと気を付けて鑑賞したいと思います。早速、六月大歌舞伎を見に行きます。今回は中村獅童の可愛いお子様2人も初舞台ということで、楽しみです。