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講座レポート 2024/3/4 No.2023-20  時事問題


講座日  令和6年3月4日 13:30~15:30                              

講師   大石暁 

                  (読売新聞東京本社 社長直属 教育ネットワーク事務局・記者)


大石講師は読売新聞社入社後、世論調査部、政治部、メディア編集部、紙面審査委員会などを歴任。政治部では、首相官邸、国会デスク、防衛政策などを担当し、経験豊富で濃い内容、かつ話し方も明瞭で判り易い講座であった。

本日の講演テーマは ①「政治にカネはかかるか」、②「次期衆院選の展望」、③「核が使われるとしたら」。

①について議員の政治資金の使途は人件費、地元活動費、広報費、交際費等で、陳情や要望などを聞き本気で政治活動をするにはある程度のカネが必要であるが、交際費等かなり減らせる由。政治とカネの問題は1974年に金脈問題で田中角栄首相が退陣して以降、政治資金規正法は何度も改正されてきたが抜け道ができ、現在の自民党派閥の政治資金パーティを巡る規正法違反事件に展開している。政党交付金も交付されているのだから、国民はもっと怒っていい。

②について過去の衆院選の事例を数多く紹介。現在は内閣支持率が低迷していて岸田首相は衆院解散に踏み切りにくい状況。日朝首脳会談を開催し、拉致被害者救出につなげるシナリオで支持率向上を画策している可能性があるとの事。「青木の法則」、即ち内閣支持率と与党第1党の支持率の和(青木率)が50ポイントを切れば政権は倒れるという。今の新聞各社の青木率は50ポイント以下で、「岸田首相では次の衆院選はとても戦えない」と首相退陣論もささやかれている。

③について、軍事専門家の間では、東西冷戦期の「核は存在していれば抑止力になる時代」、冷戦終結後の「核の忘却の時代」を経て、現在は第3の核時代「核の限定使用が現実味を帯びる時代」と言われている。バイデン米大統領は「戦術核兵器を安易に使用すればアルマゲドン(世界最終戦争)が避けられない」との声明。この他電磁パルス(EMP)攻撃も懸念され、この攻撃では電子機器が破壊。電力とインフラが崩壊。「電気の無い世界」に逆戻りする。人類は人類を崩壊させる能力を持っていることを理解しました。


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