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講座レポート 2023/9/4 No.2023-9 17年越しの金メダル!(東京パラリンピック)


講座日  令和5年9月4  日 13:30~15:30                              

講師   寺西真人(東京パラリンピック日本選手団水泳コーチ)


寺西講師は筑波大学付属視覚特別支援学校教諭となって、水泳部を立ち上げ、視覚障害者に水泳を教え始めた。プールは12mと狭いものの、この水泳部からパラリンピック金メダリスト河合純一、秋山里奈、木村敬一の3名が輩出することになる。2003年に河合純一に憧れて入学してきた木村敬一は当時中学生。パラリンピックに連れて行くと約束し、夢は木村敬一に金メダルを取らせ「君が代」を聞かせる事となる。視覚障害者は国旗が見えないし、唯一実感できるのは国歌である。このため2018年には特別支援学校を早期退職し、木村敬一の東京パラリンピックのコーチとなった。寺西講師はまた「タッパー」のパイオニアであり選手の頭や体をたたいてタイミングを知らせる役目を務める。打つタイミング次第でメダルの色が変わると言われている重要なポジションである。ついにバタフライで金メダルを取ったのが17年越しであった。 また視覚障害者に理想的な泳法を教えるのはいかに難しいか。タッパーの棒や視覚遮断ゴーグルの実物を持参し回覧した。受講者から活発な質疑がでる。講座の前半はスクリーンの映像が反転(ネガフィルム状態)していてよく見えなかったものの途中で修正して普通に見えるようになった。中学生の寺西講師に水泳を教えた先生が受講者にいたのは何という偶然であったろうか。


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