講座日 令和4年7月4日 13:30~15:30
講師 鈴木洋一講師 (郷土史家)
5月16日の講座、「東京スリバチ地形散歩のすすめⅢ」で荒木町は1級スリバチ地形との事であったが、荒木町に住んでとんかつ鈴新のオーナーである郷土史家の鈴木洋一講師による生の荒木町の歴史、文化、伝統を学んで、地元である四谷荒木町をさらに理解した。 江戸時代の荒木町周辺は美濃高須藩の松平摂津守の上屋敷であり広大な池(むちの池)と雄大な滝があった。幕末頃に荒木町で生まれた高須4兄弟は夫々尾張藩主、一橋当主、会津藩主、桑名藩主となったが官軍側、幕府側に分かれて戦い、幕末の乱世に翻弄される。4人は生き残り明治11年に銀座の写真館で集合写真を撮影した。 明治になり「むちの池」を中心に花見や納涼の場として人が集まり茶屋が出来、次第に料理屋へと発展し,芸妓が現れ、花柳界として発展した。荒木町の芸妓は「津の守芸者」と呼ばれ芸達者で品が高いと評判であった。隆盛を極めた花柳界だが時代の変化に伴い昭和58年に消滅した。荒木町は平成20年を境に400店舗を数える、色々なジャンルの飲食店街としてよみがえり、新たな隆盛の時をむかえようとしている。地元の話であり、受講者は熱心に聞いた。